コラム

2022.3.21

コラム【天才・土方】超機械評価5月編

コラム【天才・土方】超機械評価5月編

今回、コラムを担当する事になったわけですが・・・

 

「5月の新台評価」という下手な事を書けないハードルの高いお題を頂きましたので、慎重にコメントしていきたいと思います((((;゚Д゚))))ガクブル

 

※3/15に執筆したものですので、その時点で発表済みの機種から選択しています

 

―前置き(←”言い訳”とも言う)―

普段、契約法人様に機種評価をお送りする時は「超辛口」だったり「ベタ褒め」だったり「歯に絹は着せないでズバズバとコメント」とするようにしているのですが、不特定多数が閲覧可能なコラムとなるので「なるべく各方面に角が立たないようにやんわりと書く(あくまでなるべく)」となると・・・

 

かなり難しいですよね( ̄ω ̄)ムムムム

 

(↑罰ゲームっすコレ)

 

また、普段は「こういった店舗は、コレ買うならコッチの方がいい」といった書き方をしているため、「全てのお店に合うわけではない」という言い訳を先にしておきます(←保身)。

 

ちなみに、機種評価をコラムで書く場合は「前提」が難しいのですが・・・

・設置期間に関係なく自由に売却が可能なお店

・売却が禁止されているお店(使い切りが前提だったり社内移動が優先されるなど)

・売却できるが手形購入のため3ヶ月(~6か月)は売却できないお店

・売却できるが店舗には売却益が入らない(=店舗ごとの計画達成には関係ない)お店

・月次機械予算100万のお店もあれば1000万のお店もある(同じグループ内での各差もある)

・機種によっては戦略機としてグループ全店で追加予算が出されドカンといけるケースがある

・競争環境が「機械」に関して激しいエリア?「企画」に関して激しいエリア?

・自店がエリア上位店舗?エリア下位店舗?

・自店がグループ旗艦店?収益優先店舗?

・自店が大型店?中規模店?小規模店?

などなど「法人や店舗によって機械予算の考え方は様々」「競争環境・店舗規模によっても押し引きの判断はかなり変わる」となるので、それらも考慮しつつ機種評価コメントを書いていきたいと思います。

 

という事で、5月の発売機種はいろいろありますが・・・全部書くと文字数がヤバいので「ユーザーもなにかしら注目している(であろう)機種」からPSそれぞれ2機種づつピックアップして書きたいと思います( *゚∇)/

 

スペック概要を書いて、良い点&悪い点も交えつつ最終ジャッジコメントといった流れにしたいと思いますので、「すでにスペックもフローも把握してるって!」という場合は、スペック表記などはすっ飛ばしてOKです!

 

でわ、まずはパチンコから・・・

 

■■■■ パチンコ編 ■■■■

※パチンコはメーカーさんがスペック詳細までちゃんと教えてくれるのでありがたいですよね。ただし、触れるとマズそうな点もあるのでそのあたりはサラっとかわしつつ記載させて頂きます。

 

~Pピックアップ機種①~

《三共さん:PフィーバーダンまちF》

納品5/8、12,000台

※ネオステラ枠(赤or白。逆襲のシャアなど一部の専用ガラス機は別途ガラス発注が必要)。※TVCM/4月上旬開始予定。アニメ新作/7月予定。

 

―スペック―

1/319.7(高確1/59.0)

75%突入→実質81.72%突入(時短100回での引戻し込み)

75%継続→実質82.83%継続(時短120回での引戻し込み)

※ループタイプ(確変=次回大当たり確定)

 

・特図1振分

10R通常:1,500個+時短100回…5.0%

8R通常:1,200個+時短100回…1.5%

6R通常:900個+時短100回…2.0%

4R通常:600個+時短100回…16.5%

 

10R確変:1,500個…45.0%

8R確変:1,200個…4.5%

6R確変:900個…4.0%

4R確変:600個…21.5%

 

・特図2振分

10R通常:1,500個+時短120回…5.0%

8R通常:1,200個+時短120回…3.0%

6R通常:900個+時短120回…4.0%

4R通常:600個+時短120回…13.0%

 

10R確変:1,500個…45%

8R確変:1,200個…9.0%

6R確変:900個…8.0%

4R確変:600個…13.0%

 

※TY6254、ラッシュTY7257

※右打ち前半120回まではSA26(初当たり時は100回まで)

※右打ち121回以降はSA49(初当たり時は101回以降)

※確変時の25%がSA49

 

◇ヘソが特殊仕様(特1・2合算)

通常のヘソ通過後、3つ穴クルーン役物へ。奥側左が特図1・億側右が特図2・手前側が他入賞となっているため、2/3が入賞(抽選/賞球2個)となり1/3が他入賞 (ポケット/賞球3個)となる。

⇒クルーンの滞在時間は短いので(一般的なクルーンのようにクルクルと滞在する仕様ではない。落下時の当たりどころで玉の方向がブレてすぐ穴に落ちる)、ドツキ入賞は難しめ。振動センサーや磁石センサーなど不正対策部品は当然アリ。傾斜&左右の歪みで特図2への入賞率が変化する可能性アリ。

 

スペックは一目でわかるほど良いが・・・どう見ても激甘過ぎる内容。そのため、8個保留にして3穴クルーン使って入賞を落とさざるをえなかった形に。。。

 

※演出の出来は原作ファンが喜ぶ作りで、原作を知らなくても受け入れやすい内容になっていると思われる(なお、バトルシーンが豊富な原作なのでパチンコ向けの演出は作り易い)。通常時に演出カスタム機能がある点は〇。電サポ突入後の「時短か?確変か?」をジャッジする演出を選択型(8パターン)としている点も○。PW入力により育成要素(楽曲開放など)が付いている点も若年向けの取り組みとして〇。

 

◇出玉率について

・出玉率100%=S4.10(飛込6.15)/B24/BA85→1000円S13.49回

 

「ん?え?・・・1000円で13回転!?∑(`□´/)/」

 

ユーザー視点になってみると・・・いくらスペックが激甘とは言えこのスタートだとかなりキツイような気が(汗)

 

⇒中身を理解しているユーザーであればいいが、新台ユーザーやライトユーザーが触りにくくなる設計。1000円13~14回の設計だと下ブレ時は1000円10回割れもありえてしまうのが怖い。。。

 

コンテンツ力とスペックの話題性により、初動はかなりいいと思われるが「1000円13回の台を継続的に打ってくれるのか?」という問題点アリ(入賞が片側の特図に片寄ってオーバー入賞が発生する頻度も増えると思われるので「上級者層→いずれかの保留を3止めする→アウト効率が落ちる→稼働が伸びきらない」「ライトユーザー層→オーバー入賞が多発し理論スタートよりも実スタートが減る→より一層回らないと感じる」となってしまいがち)。

 

以前、「スペックはメチャクチャいいのに寿命が短かった」といった機種にCR〇ーデスというのがありましたが、その機種もやはり1000円スタートが低すぎた事が短命となる原因だったと思われるため・・・このスタート設計に「ユーザーがついて来られるか?」が大きな不安要素。

 

上記の問題が大きいため、「多台数構えてメイン化する(orサブメイン化する)」といった導入はリスクが大きいと思われる。

 

ただし、4月発売機が薄かった点なども踏まえると初動は高い数値となりやすく、次の話題機がくるまでは活躍してくれると思われる。12000台という台数も踏まえ「いざとなったら即売却する事を前提」とするのであれば多少は多めでも良いが、エヴァやリゼロのようにはならないと判断する。

 

⇒上記から、適正台数は店舗の強弱にもよるが2.0~3.0%範囲を無難なラインとして推奨。⇒未導入だと「自店の若年ユーザーが他店に流れる可能性」があるタイトルとスペック(話題性)なので、予算の少ない店舗も未導入は避けたい機種。

 

※販売台数から1店舗あたりの導入数が大きくなりにくいので、コンテンツ特性とスペックの強度から初動は高い数値となり易い。そのため、1ヶ月後に原価を割るほどまでは落ちないと予想(瞬間的には高額となる可能性もある)。ただし、顧客がある程度1周して「1000円13回に耐えられないユーザーが続出し始めるタイミング」から一気に稼働が落ちる可能性がある作りのため(翌月の発売機種を待たずに稼働下落が加速する可能性アリ)、推奨する適正台数よりも多めに導入とする場合は売却タイミングに注意が必要。

 

※もし予測が外れて、稼働が落ちずに大ヒットとなった場合は「1000円スタートが激低となる作りでもスペックが大きく上回ればユーザーは納得する」という事になるので、今後の発売機種の評価基準が若干変わってくる事になる。

 

―――――――――――――――

 

~Pピックアップ機種②~

《サミーさん:P頭文字DSEJG》

納品5/8、10,000台

 

―スペック―

1/256.0(高確1/27.2)

51.8%突入(時短引き戻し合成)

92.8%継続

STタイプ(ST70回)

 

・特図1振分

3R確変:270個(ST70回)…1.0%

3R通常:270個+時短65536回…13.0%

3R通常:270個+時短200回…42.0%

3R通常:270個+時短100回…44.0%

 

・特図2振分

10R確変:900個(ST70回)…25.0%

6R確変:540個(ST70回)…25.0%

4R確変:360個(ST70回)…25.0%

2R確変:180個(ST70回)…25.0%

 

※TY3521、ラッシュTY6768

※時短100or200回時はSA21.6

※時短65536回orST70回時はSA38前後(正確には算出されていないとの事)

 

◇出玉率について

・出玉率100%=S5.59/B23/BA93→1000円S18.15回

 

いわゆる時短突破型となるわけだが

・振り分け42%の時短200回→引き戻し率54.3%

・振り分け44%の時短100回→引き戻し率32.4%

・振り分け13%の時短65536回→引き戻し率100%

・振り分け1%の直行フラグ→ST突入確定

上記の合算で、突入率は51.8%となっている。

 

一般的な時短突破型と違い「ST突入確定となるパターンが14%ある」「引き戻し率が高い時短200回の振り分けが高く設計されている」という点は○。

 

突入ルートやラウンドの違いはあるが、スペックや消化感はダンバイン256をイメージさせる作り。

 

初出しコンテンツだと弱めのタイトルだが、スロットで同名コンテンツが評価を得られた事でユーザー認知は高め。通常時の演出については及第点(好みは分かれるかもしれないが、勝ち負けがハッキリわかるバトル演出を保有しているコンテンツなので原作を知らなくても入り易い)で、ラッシュ突入後の演出は脳汁を出し易い作りになっていると思われる。

というのも、図柄確定から大当たりへのシームレスな移行(ダンバイン風の速度感)と、ダブルアタッカー風の消化のさせ方で「大当たりをテンポよく高速消化している」といった感覚を与える作りが非常に良いと感じた。

 

また、ST中の出玉振り分けを25%ずつ均等にしている点も○。高継続タイプにありがちだった「大ラウンドの振り分けが小さい→引きが弱く小ラウンドしかこない→ショボ連だった時の出玉があまりにも残念過ぎる結果に」といったストレスの発生率は減少。

 

単発を引いて時短抜けヤメした台はデータランプが104回以上or204回以上となるので(配線にもよるがST抜け時は74回以上)、保留連タイプの機種よりも「次のユーザーが心理的に座りやすい」といった現象が発生すると思われる。そのため、1/256という確率との相性も良い作りになっていると判断する(高継続機種は保留連タイプが多いが、それらと比較して「即ヤメしにくく客滞が延びやすい」「即ヤメされても次のユーザーが座りやすい」といった特性があると思われる)。

 

過去実績があるダンバインという機械は、全国的に見れば「ユーザーを選ぶ作りだったため、多台数でメインを張る機種ではなかったが・・・少台数で超長期貢献してくれた機械だった」といった特性があった(エリアや店舗によってはメイン化していた店舗もあった。個人的には大好きだった機種でいまだに見かければ打つ)。

突入ルートの違い・ラウンド数の違い・演出や楽曲の良さも中毒性があった機種なので総合的な比較で言えばダンバインの方が総合的には上といった感覚を受けるユーザーも多いと思われるが、本作も固定ファンを作れる内容になっていると判断する(ちなみにMYは本作の方が上)。

 

ただし、時流としては「出玉の下ブレが少なめの機種(高い突入率?高1500個比率?3000個フラグ有無?・・・など)」が実績を残しているため、「ユーザーの好みが分かれるスペック」によるエリア・店舗ごとの稼働差は発生し易いスペック (ダンバインと違って、時短突破型のため「出玉速度が速まるまでに時間がかかる」といった点も考慮)。

 

⇒それらを踏まえると、本作も同じように「この仕様を好む固定ファン向け」「長期設置(=非入替箇所&累計粗利狙い)」を前提として、2.0~3.0%程度の確保を推奨としたい。

 

※初当り確率帯&スペックバランス&販売台数から「販売台数が絶妙で、代わりとなるポジションの機種が無い⇒需要と供給が合致し易い⇒中古価格が原価割れを起こしにくい」と判断するため、推奨する適正台数よりも若干多めに導入したとしても損をする可能性は低いと思われる。

同時期発売のPダンまちと比較した場合、「1000円スタート問題でのリスク」が本機には無いので、稼働の下落速度は一定値以降から”なだらかな推移”(一定ラインから「固定ファン用の機種」「一発逆転狙いでの割り切った遊技者用の機種」などへと客層が変化すると思われるので、稼働の下落は歩止まりし易いと判断) となる事が想定される。その反面、コンテンツとスペックの話題性による集客力といった側面ではPダンまちに一歩劣ると思われる。

初動でPダンまちに負ける可能性を加味しても「長期稼働貢献・長期粗利貢献」といった視点では本機の方が上回ると判断するため、売却視点の無い法人や売却制約のある店舗はこちらを優先した方が良いと思われる(例えば、「導入したら使い切る社内ルール」「売却は可能だが手形購入ですぐには売却ができない」「売却しても店舗には売却益が乗らない」といったケース。その場合は経営視点ではなく営業視点を優先すべきなので、PダンまちよりもP頭文字Dの方が営業視点での導入リスクは少ないと判断する)。

 

 

■■■■ スロット編 ■■■■

※スロットはどれをピックアップするか迷いましたが、とりあえずタイトル強度とネットでのユーザーの反応(声)も考慮しつつ選択しています(というか販売機種がそもそも少ない)。

 

※スロットは「現時点で載せると問題となりかねない情報」は割愛としております(ネット検索が可能な情報のみ)。

 

※「今後の発売機種のために・・・」という視点は割愛しております(書くと問題となりそうなので)。

 

~ピックアップ機種①~

≪メーシーさん:S/Steins;Gate/TG≫

納品5/8、5,000台

 

―スペック―

・AT機

・単価3.1円

・ベース33.9G

・TY:450

・MY:2500(MY単価:806)

・天井:①1000G、②12周期。どちらも疑似ボーナス確定。12周期天井よりも1000G天井の方が「上位の疑似ボーナス」の選択率が高い。

・設定変更時:リーディングシュタイナー(巻き戻し)が発生し易くなるとの事。おそらく「魔眼」の獲得率が優遇されていると思われる。設定変更時以外の有利区間リセット時も優遇される模様。

 

―初当り確率、出玉率―

設定1:1/283.6、97.2%

設定2:1/262.5、98.8%

設定L:非公表、非公表

設定4:1/211.0、102.0%

設定5:1/167.4、105.0%

設定6:1/130.8、108.0%

 

―通常時の特徴―

本AT直撃タイプ(というより、AT=疑似ボーナスとなっており、疑似ボーナスを引き戻し連させるタイプ。沖ドキが例として挙げられるが、沖ドキというよりゲームフロー的にはアラジンに近い。アラジンとの大きな違いは「有利区間貫通システムが無い」「通常時の抽選方式がポイント制で周期抽選になっている」という点)。

⇒通常時は150ポイント(平均70G)でCZ抽選となる周期抽選タイプ。全小役でポイント獲得抽選。レア役や同一小役連でポイント大量獲得のチャンス。ポイント特化ゾーンもあり、それらを総合して150pt到達は平均70Gとの事。

⇒規定ポイント到達で「オペレーションベルダンディ」という前兆ゾーンに突入。CZ当選期待度は65%。

⇒CZは2種類あり、メインとなる「イベントホライゾン」のクリア率は40%。上位CZ「ダイバージェンスゾーン」は疑似ボーナス確定。

⇒「有利区間リセット時」「通常時のレア役」「ボーナス中」などで「魔眼」の獲得抽選が行われる。その「魔眼」を保有している時に「リーディングシュタイナー(以下、魔眼発動と表記)」が発動すると「演出の失敗時」「CZ失敗時」「ボーナス高確率状態の終了時」などに、前回の期待度以上で再チャレンジができる(巻き戻しが発生する)との事。

⇒疑似ボーナス後は必ず、疑似ボーナス高確率状態「シュタインズロード(orシュタインズゲート)」へと移行。

 

※CZまでの道のりを「150pt表示」とした点が〇。過去のポイント機でありがちなのは「1000pt」「500pt」など、到達までの道のりを長く感じさせるポイント表記だったのが大きな問題点だったが、本機は「150pt表示で平均70G」となっている。また、「魔眼システム(巻き戻しシステム)」も遊技続行に繋がるプラス要素。

 

―大当りの特徴―

疑似ボーナスの引き戻し連タイプ。疑似ボーナスは5種類。

⇒①「運命創始ボーナス」:20G/純増5.0枚(100枚)。初当り時専用の疑似ボーナス。消化中はキャラアイコン獲得抽選。アイコン保有数に応じて疑似ボーナス終了後の高確率状態のゲーム数が変化する(1アイコンにつき4G加算)。終了後は高確率状態「STEINS;ROAD(16G~32G/ループ率54%~74%)」が確定となる。

⇒②「狂気再醒ボーナス」:25G/純増5.0枚(125枚):初当り時専用の疑似ボーナス。疑似ボーナスの1G連抽選アリ。終了後は上位の高確率状態「STEINS;GATE(32G/ループ率86%)」が確定となる。期待値1400枚。

⇒③「BB」:40G/純増5.0枚(200枚)。引き戻し当選時限定のボーナス。レア役で当選できると次回のループ率が優遇となる。1G連抽選アリ。

⇒④「RB」:10G/純増5.0枚(50枚)。引き戻し当選時限定のボーナス。レア役で当選できると次回のループ率が優遇となる。1G連抽選アリ。

⇒⑤「ノスタルジアドライブ」:20G×5セット/純増5.0枚(500枚)。ストック抽選アリ。

 

⇒疑似ボーナス後の高確率状態は「①STEINS;ROAD」「②STEINS;GATE」の2種類。①は最低16Gで、ボーナス中に獲得したキャラアイコン数×4Gが加算。ボーナス中に「まゆりアイコン」を獲得した場合は②への移行が確定。①でのボーナス確率は約1/25となっており最終チャンスも含めると「16G=54%継続」「20G=59%継続」「24G=64%継続」「28G=69%継続」「32G=74%継続」となるとの事(獲得したアイコン数次第でループ率が変化)。②でのボーナス確率は約1/20で32G固定となりループ率は86%との事。ストックを獲得していた場合(1G連でなくても)、高確率開始時のステージがタイムマシン背景に変化(次回確定ver背景、次々回まで確定ver背景がある)。規定G数でボーナスが引けなかった場合、「ラストジャッジ」により「ボーナス」「魔眼発動(高確率ゾーンの巻き戻し)」「ノスタルジアドライブ突入」などの抽選アリ。

 

※客帯が伸び易いシステム。自力で継続率を上げられるシステムと公表MYから判断すると、古い作りの6号機と比較してユーザーが出玉獲得への期待を持ち易い作りにはなっていると思われる。

 

―スペック特性(性能・バランス)―

MY2500は「過去6号機」との比較では高い水準。5.5号機の最低基準と同水準ラインとなるので、性能面に関しては高い評価ができる。6号機は基礎性能が低かったとしても「ゲーム性(システム)・設定ごとの出率バランス」などによってユーザー評価を得られる機種が存在するため、一概にMY値での判断はできないが、この値は素直に高い数値として受け入れるべきライン。

5号機時は重視された「MY単価」は、6号機では稼働実績機との比較にて「あくまで参考程度」とはなるが、MY単価806はやはり低めの数値。ゲーム性としてはMY単価が低いと感じにくい作りではあるのだが、「設定①の出率が辛く設定⑥の出率も低い設計」となっている点を踏まえると、ユーザーの遊技意欲を高めるには「設定⑤⑥の使用率」が大きく稼働影響してくる可能性がある。そういった面も踏まえると、強い店舗と弱い店舗での設置可能台数(設置可能シェア)が大きく変わるタイプの可能性がある。

 

―コンテンツ特性(初動影響)―

アニメ・ゲーム版権としては有名なシュタインズゲート。すでに別メーカーにてスロット化もパチンコ化されており、過去機種は不遇な結果となったタイトル。そのため「別メーカーが作ったという事を知らない人」にとってはイメージがあまり良くはないタイトル。それでも「ユニバに期待するユーザー」「基本性能面とゲーム性を事前にチェックしたユーザー」による注目度は”5月発売機種”の中では高いと思われる。

 

―総評(最終ジャッジ)―

沖ドキを改良し(内部の抽選システム的にはまったく違うのでどちらかと言えばアラジンに近いが、短いゲーム数で疑似ボーナスを引き戻し連させるシステムは沖ドキをイメージさせ易い)、セイクリッドセブンの継続率アップシステムを足したようなイメージの機種。

通常時、CZ抽選までの表示ポイントを150ptと少ない設計としていて平均70Gという点も「触り易さ」に繋がるので良い(例えば、「CZまで平均100Gなのに1000ポイントという表示」の機種だと「チャンスまで遠く感じるから座りたくなくなる」というのがユーザー心理だと思われるので、ポイントシステムの機種はポイント数を少なく表示した方が良い)。

 

※大きな問題点は出率設計。「5段階設定なのに、①が辛すぎるが②が使い易い出率というわけでもない」「⑥の出率が低い」といった点が、運用面でネックとなる。この事から多台数向きとは言えないが、ゲーム性と性能面を踏まえると少台数であれば活躍してくれると思われる。

 

◇強い店舗・予算のある店舗⇒1.5%程度が適正台数。なお、予算余裕があるなら2.0%まで導入し「どうにもならない状態になっている機種」を処分するのに利用しても良いと思われる。⑥出率が低いため「全⑥」「全④⑤⑥」などが実行しやすいため、育成前提であれば台数を増やしても良いが・・・スロットを多台数で導入するよりもパチンコ「P頭文字D」「Pダンまち」の予算を増やした方がいいと思われる。

 

◇弱い店舗・予算のない店舗⇒大人の事情的要素を踏まえて最低でもバラ導入を推奨。①の出率が低いため粗利性能は非常に高く、コンテンツ特性&ゲーム性からもバラであれば少なくとも損はしない作りになっていると思われる。余裕があれば1.5%程度(少台数)での導入を推奨とする(企画時に設定を使い易い特性アリ)。

なお、予算がカツカツでスロット新台にまで予算を回せないという場合は「P頭文字D」「Pダンまち」を優先した方が「短期的な視点」では良いと言える(現状、SとPでは償却率が圧倒的に違うため)・・・が、「長期的視点」ではバラでもいいので導入を推奨(理由は察して下さいませ)。

 

 

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~ピックアップ機種②~

≪山佐さん:Sパチスロゼーガペイン2ZZ≫

納品5/8、2,500台

 

―スペック―

・A+AT機(リアルボーナス搭載)

・単価2.3円

・ベース38G

・TY:478

・MY:2007(MY単価:872)

・天井:900G以降のボーナス成立時はAT確定(ボーナスが引けなければ青天井)。天井ゲーム数は設定変更では消えないとの事。宵越しハイエナが可能。

・設定変更時:10G程度の高確率状態。設定変更時以外の有利区間リセット時は高確率確定とはならず高確率への突入抽選が行われる模様。

 

―BB確率・RB確率・(BR合成)、AT確率、出玉率―

設定1:1/595.8・1/455.1・(1/258.0)、1/585.7、97.9%

設定2:1/595.8・1/448.9・(1/256.0)、1/549.2、98.7%

設定3:1/595.8・1/442.8・(1/254.0)、1/487.7、100.2%

設定4:1/595.8・1/436.9・(1/252.1)、1/390.1、104.4%

設定5:1/595.8・1/431.2・(1/250.1)、1/340.3、106.6%

設定6:1/595.8・1/420.1・(1/246.4)、1/282.6、110.2%

 

―通常時の特徴―

リアルボーナス搭載のA+AT機。

通常時はレア役でのボーナス抽選・ボーナス中の”本CZ”抽選・レア役での”本CZ”抽選・ゲーム数での”本CZ”抽選と、ATを目指すには「まずは”本CZ”を掴み取る(“本CZ”の発動ルートが多数)」といった作業。”本CZ”発動率は「BB後50%」「RB後25%」「規定ゲーム数:最短50G天井~最大250G天井(誕生ゲーム数の振り分けは不明)」「レア役契機:滞在状態によって変化」といったイメージ。

⇒”本CZ”の前兆演出として「冬の舞浜」というステージが存在するのだが、「冬の舞浜」はそれ自体が「”本CZ”発動のためのCZ」になっている(内部的に”本CZ”に非当選だった時は、そのステージに滞在中の小役などで書き換え抽選が行われる。トータルで”本CZ”発動率は35%)。

※システム的にはこの「冬の舞浜(50Gor100Gor150Gor200Gor250Gnのいずれかが選択されて発動)」にて”本CZ”に当選できないと有利区間がリセットとなる。有利区間リセット時は「1~2G間、非有利区間となる。非有利区間にボーナス成立するとAT確定なので有利区間切れタイミングはチャンス」+「有利区間突入時に高確率状態の抽選」+「冬の舞浜の次回ゲーム数の再セット」が行われる。

⇒上記とは別に「殲滅アタック」という”本CZ”のためのCZが存在する(“本CZ”の発動率は40%)。こちらはレア役契機での突入がメインとなる模様。

 

※通常時はCZが2段階となっているのがストレス要素。”ATに繋がるCZ=本CZ”を発動するためのCZをクリアしなければいけないのが難点。ボーナス経由の場合は「本CZ」が直発動する可能性もあるが、通常時からのボーナスを絡めないATルートは基本的にCZを2段階突破しなければいけない。

⇒中身を理解しているユーザーにとっては明らかにストレス要素となるが、中身を理解していないライトユーザーにとっては「なんだかチャンスゾーンっぽいのが高頻度で来るな」といった勘違いを与えてしまう作り。これにより「この仕組みに気づくまで、勘違いによりダラダラ遊技させられる」といった事が起きえるので、初動からしばらくは客滞が長めに推移する可能性はある。

 

―大当りの特徴―

◇リアルボーナスは2種類。

⇒BB:203枚。ボーナス中は本CZ&AT抽選(CZ期待度50%)。CZ非当選で「CZ前兆ステージ (CZ期待度35%)」へ。AT中は

⇒RB:100枚。ボーナス中は本CZ&AT抽選(CZ期待度25%)。CZ非当選で「CZ前兆ステージ (CZ期待度35%)」へ。

⇒AT:純増1.2枚。100Gスタート。レア役でゲーム数上乗せ抽選。AT中はハズレフラグの都度ポイントが溜まり、ポイントMAXになると報酬(上乗せ、特化ゾーンなど)の獲得抽選が行われる。

 

―スペック特性(性能・バランス)―

MY2007はA+ATタイプの中では低い水準。MY比較で言えば「ギアス>頭文字D>マジハロ」の順となっているが、そのどれよりも低い値。200枚クラスのボーナスが現実的に引ける設計ではあるが、マジハロよりも明らかに重い大当たり合成確率となっている点を踏まえてもこのMY値は低いと言わざるを得ない。A+AT機の場合、MYが低い場合はボーナス確率を軽くしなければ厳しいと判断する。合成確率では頭文字Dにもギアスにも劣っているが、純増を殺して200枚ボーナスの確率を高めるのであればそれに見合ったMYが欲しいところ。

MY単価872は6号機の中では高めのライン(850割れの機種が多いので)。だが、単価の低さ・ベース値・ボーナス確率・ゲーム性・MY値を考えると「ベース扱いに近いボーナス出玉やAT出玉が多くなりがち」といった特性の可能性がある。

なお、バランス面の視点で見ると・・・AT確率の設定差があまりにも大きい点がネック。ボーナス確率の差を緩くしたのはいいが、AT確率の差がハッキリし過ぎているので設定判別が簡単な機種となっている可能性が高いので注意。

 

―コンテンツ特性(初動影響)―

5号機時に「一部のファンに好まれた機種」といった実績はあるタイトル(ラインナップ機というよりバラエティ機といったイメージ。逆に言えば前作は万人受けしなかったとも言える)。

 

―総評(最終ジャッジ)―

A+AT機という事で「S頭文字D・Sギアス3・SマジハロFP」などが比較対象となる。

・ボーナス合成確率は頭文字Dよりは軽いが、ギアスよりも重い(当然ながら、ボーナス確率の軽さが売りだったマジハロよりも重い。ただし、ギアスやマジハロと比べて、200枚BBは現実的に引ける確率となっている。頭文字は200枚BBがそもそも存在しない)

・AT純増は頭文字Dよりもギアスよりも少ない

・マジハロに近い純増だがボーナス合成確率がマジハロよりかなり重い

・頭文字DよりもギアスよりもマジハロよりもMYが少ない

(このボーナス確率で、MYがマジハロ以下というのが大きな問題点)

(比較表を掲載したいところだが、文字数がヤバい事になるので割愛)

 

では、「何で勝っているのか?何が売りなのか?」となるが・・・「200枚ボーナス搭載でその確率は引ける確率になっている」「純増は1.2枚と少ないが、ATは必ず100G以上でスタート」といった点。200枚クラスのボーナスを5号機時のボーナス確率に近づけた点は良いのだが、純増を1.2枚まで落としたのであればMYにもこだわって欲しかった。

 

「純増1.2枚」「MY2007枚」といった設計であれば、「AT純増速度の遅さを補うだけのボーナスの軽さ」が無い点をユーザーがキツいと感じる可能性アリ。A+ATはどこからでも打てる反面、「ボーナスが軽いわけではない。純増はかなり低い。MYも低い」といった作りだと・・・「19時以降に触る気になるかどうか?」「日中だとしても時間制限がある人が触る気になるかどうか?」といった問題点が目立ちやすい。そのため、かなりの時間余裕があるユーザーがメインターゲットとなってしまうと思われる。

例えば「ギアスはMYの高さが特徴=低設定での事故も起きえるし、設定を掴めれば大きな出玉に期待できる」といった特性があり、「頭文字Dは甘さとバランスの良さが特徴(ユーザー勝率の高さが特徴)」といった特性があり、「マジハロは確率の軽さが特徴(代わりに出幅は弱い)」といった特性がある。

純増1.2枚にするのであれば、マジハロくらいボーナス確率が軽くないとキツさを感じる可能性があるし、純増1.2枚だとしても「200枚ボーナス」にこだわるならもっとMYが高くなければバランスが悪いと感じる可能性が高い(ボーナスが絡まないと速度がかなり遅い。MYが2000枚クラスだと、ボーナスが絡んでくれたとしても最大出幅が弱いと感じられてしまう可能性が高い)。

 

上記から、かなりユーザーを選ぶ作りであると判断。通常時のゲーム性により「一部のライトユーザーが、通常時の特殊なゲーム性(フロー)に騙されてダラダラ打ち込んでしまう」といった可能性があので、バラエティであれば活躍の期待は持てる。また、バラ導入して設定投下すれば店舗信頼度を上げられる機種にはなりえるので「バラにもちゃんと設定を使う」といった意思アピールの機種としての使い道はある。

別の視点だと・・・特殊なファン層が反応するタイトルだが販売台数が少ないため「各店ごとの導入数が少なくなる&強い店舗への設置が多数派となる→回転率が下がり稼働の下落幅が少なくなる→全国データは良い数値となる→バラ導入機で貢献している台は撤去されにくい→中古市場に出回る件数も少なくなる」などの流れで中古価格が落ちないといった可能性もありえる。

とは言え、ユーザー視点でもホール視点でも問題点が複数ある機種だと判断するため、複数で構えるべきといった推奨まではできない。

◇予算の多い店舗や強い店舗⇒企画を踏まえつつ「下位店舗を追い込む」などの狙いを作っての導入であれば複数導入とする判断もあるにはあるが・・・費用対効果は悪いと思われるのであまりオススメはできない。

◇予算の少ない店舗や弱い店舗⇒不安要素が残るS機に投資するよりも「パチンコ購入予算(再販関連も含めて)を優先」「多少は高額でも中古の実績機(PでもSでも)を優先」「スロットをどちらかしか買えない予算なら、諸事情もあるSシュタゲを優先」などとした方が良いと思われる。レンタルは1台からできるなら・・・だが、やはり台数縛りでのレンタルだと「弱い店舗は回収しきれていない事が多々ある」ので注意。

 

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※※※※※(補足①)※※※※※

スロットはぶっちゃけ・・・「スロットよりもパチンコ予算を厚くしましょう」「多少高くても実績機を中古で揃えましょう(or増やしましょう)」といった状況は変わっていないかと。。。

 

なお、スロットは企画力&出し方がウマければ集客自体は可能なので(薄利になりますが)、今は下手に機械に頼るよりも「S機はよほどの内容でなければ6.5号まで最低限の品揃え程度」に留めて(アラジンのように有利区間貫通システムを搭載していたら別。強い店舗が明確な狙いを持って導入する場合もまた別)、集客力のある企画を練る方が良いかと思います。例えば「番長ZERO・バジ絆・ジャグ・30φ系」をいくら抱えていたとしても設定期待値が無ければ通路になってしまう事もありえますし・・・。

 

※※※※※(補足②)※※※※※

各メーカーの部材調達状況次第ですが

・5or6月:Pリゼロ再販(10000台?)

・5or6月:Pヱヴァ再販(5000台?)

との話がチラホラ聞こえてきているため、そちらが来た時の予算振りも踏まえての判断が良いと思います。

 

※※※※ あ と が き ※※※※

ふ~、しんどかった(;´д`) A “`

 

「ですます調」で書くか「である調」で書くかとかも迷ったのですが、文字数ヤバくなりそうなので、ほぼ「である調」で書きました(普段もこんな感じで書いていますが)。

 

もう少し面白おかしくなるよう、しゃべり口調も挟みつつ書こうと思ったのですが・・・1機種目で心が折れて気づいたら淡々と記載してしまいました。

 

あと、基本スペックとかゲームフローとかはネットでわかる情報も多いのでカットすればいいのですが、「これこれこうだから、ここがこう」みたいなのを書くには、どうしても基本情報・フロー・仕組みなどを書いておかないと説明しにくい・・・と思ったのですみませんm(。≧Д≦。)m

 

法令も遵守しつつだいぶマイルドに書いたつもりなので、運用であれやこれやといった視点については割愛しています。

 

また、序盤に記載しましたが「お店の予算状況・お店の規模・競争環境・発売タイミング(翌月の機種を含む)」によっても「攻めるか?守るか?」が大きく変わるかと思います。

※支援先法人様にお送りさせて頂いている内容に関しましてはご質問頂ければ個別で対応させて頂いておりますので、その都度お気軽にご質問頂ければと思います。

 

なお、5月は話題性のある機種があったので書くネタがあって良かったですが・・・もし4月に書いてと言われていたら絶望していました ⊂(^ω^)⊃ セフセフ!!

 

とりあえず、Pエヴァの時みたいに「とにかくヱヴァをマン振りで行くべし!」といったジャッジができるほど突っ張れる状況ではないと思いますので(5月発売機は、スペックとゲーム性のクセが強いので「リスクなし」とは言えない)、もしも「店舗力が強い→下位競合を痛めつける目的で〇〇で勝負したい」といった場合は「ミスった時のケアをどうするか?」までしっかりと準備しておいて頂きたいと思います!

 

という事で、長文となりましたがこのあたりで締めとさせて頂きます!

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました!